『CyberRebeat』 雑記

ネタバレしつつ書きます。ご注意を。

 

序盤、OPムービーが流れるまでは正直言って詰まらなかったというか、主人公が面倒くせえなあって感じだった。

 

しかしここを超えてからじわじわと面白くなり、中盤からラストまではトップスピードで駆け抜けていく感じに面白かった。

 

全体的な感想みたいなのはこんな感じ。以下、終盤についての雑記

 

Warlock

ハッカーが溢れたこの世界。ああ、ハッカーが悪いだなんてのは、面倒な説教を受けずとも分かってる。同じ狢となった今、俺にも弁明の言葉はないし、また逆に家族を殺したハッカーどもを擁護するつもりも微塵もない

けれど

けれど、だ

ハッキング――すべての元凶となったその行為において

その業は、本当に私達ハッカーだけが背負うべきものなの?

 

『CyberRebeat』

 

サラが言いたいのは、ハッキングという行為の業はハッカーだけのものではなく、それに対して余りにも無関心過ぎる人間たちにもあるのではないか、ということだと思う。

日常的にPCやスマホを使う現代において、そのセキュリティに関して世界は余りにも無関心、無防備過ぎる。ハッキングは悪いことだけど、それへの対策を何もしないのは、ハッキングとはまた違う方面で悪いことではあると思う。

いやいや、電子機器に疎いなら仕方ないんじゃない?というツッコミもあるだろうけど、そうじゃない。そういうものを日常的に使うと決めた段階で、「疎いから」なんて言い訳は意味を成さない。使うなら、せめて最低限度の、使いこなせるだけの知識と技術を身につけないとダメだと。

無関心さや言い訳によって、個人の情報セキュリティ意識は向上せず、そこが穴になってハッキングが容易になる。セキュリティ対策をする側の意識が低いから、ハッキングをする側はちょろっとそういう知識を身に着けて、どこかで拾ってきたソフトウェアを使えばハッキングができる。そう考えれば、ハッキングの業はハッカーのものだけではなく、社会全体の業なんじゃないかと、そんな話をサラはしたかったのかなあと思う。

 

あ、あと引用の最後の行で、口調が素に戻って、一人称も「俺」から「私」に戻るの、いいよね。本音を漏らしているのがよく分かる。

 

ここに至るまでは、ハッキングバトル作品としてだたワクワクしながら呼んでいたんだけど、サラのこの科白前後から一気に僕らの世界に向けた批判的意味が大きな作品に変わった。上で引用したサラの言葉も、その後に書いた雑記も、僕らのインターネットにそのまま当てはまる話なわけで、耳が痛い。ここに至るまでにもちょいちょいとそういう雰囲気は出ていたけど、一気に爆発したのはここだと思う。

 

色々言語化しきれてないまま勢い任せに殴り書きしてるので、気が向いたらそのうち加筆修正とかするかも(言い訳)。

 

ハッキングハッキングって連呼してきたけど、ハッキングじゃなくて正しくはクラッキングに対する話だよね、多分。でもまあ、作中でクラッキングじゃなくてハッキングってワードをメインで出してくるし、そっちに倣うかなあって感じでハッキングで統一しました。