やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。1巻 雑記
比企谷八幡は逃げ出さない
「そうじゃねえよ。……なんだ、その、変わるだの変われだの他人に俺の『自分』を語られたくないんだっつの。だいたい人に言われたくらいで変わる自分が『自分』なわけねえだろ」
「あなたのそれはただ逃げているだけ。変わらなければ前に進めないわ」
「逃げて何が悪いんだよ。変われ変われってアホの一つ覚えみたいに言いやがって」
「変わるなんてのは結局、現状から逃げるために変わるんだろうが。逃げてるのはどっちだよ。本当に逃げてないなら変わらないでそこで踏ん張んだよ。どうして今の自分や過去の自分を肯定してやれないんだよ」
「……それじゃあ悩みは解決しないし、誰も救われないじゃない」
「救う」なんて一介の高校生が言う言葉じゃないだろう。いったいなにが彼女をそこまで駆り立てているのか、俺にはとてもじゃないがわからない。
――『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』1巻 P41,L5 - P42,L9 一部省略
比企谷八幡は問題を解決するために自分を変えずに踏ん張れと言う。この踏ん張れっての、我慢するってことじゃなくて、自分を変えないために周りを変えろってことだと思う。
雪ノ下雪乃は自分を変えろと言う。変わらなければ前に進めない、前に進むべきだと。…前に進まなきゃダメですかね。別に前に進まなくても俺はいいと思うんです。
比企谷八幡は今の自分や過去の自分を肯定できるだけの自信がある。雪ノ下雪乃にはそれがない。そういう違いでしょうか。
雪ノ下雪乃は世界を変えたい
「でも、それは仕方がないと思うわ。人はみな完璧ではないから。弱くて、心が醜くて、すぐに嫉妬して蹴落とそうとする。不思議な事に優れた人間ほど生きづらいのよ、この世界は。そんなのおかしいじゃない。だから変えるのよ、人ごと、この世界を」
「努力の方向があさってにぶっ飛びすぎだろ……」
「そうかしら。それでも、あなたのようにぐだぐだ乾いて果てるより随分マシだと思うけれど。あなたの、そうやって自分の弱さを肯定してしまう部分、嫌いだわ」
雪ノ下雪乃は持つものであるがゆえに、苦悩を抱えている。
きっとそれを隠して、協調して騙し騙し、自分と周りをごまかしながらうまくやることは難しくないはずだ。世の中の多くの人間はそうしているのだから。
けれど雪ノ下はそれをしない。
自らに決して嘘をつかない。
その姿勢だけは評価しないでもない。
だって、それは俺と同じだから。
――きっと俺と彼女はどこか似ている。柄にもなくそんなことを思ってしまった。
――今はこの沈黙すら、どこか心地いいと、そう感じていた。
――『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』1巻 P68,L16 - P70,L8 一部省略
雪ノ下雪乃は「自分を変えろ」と言っていたのに、今度は「世界を変える」と言い出す。矛盾しているようだが矛盾していない。彼女の言う「自分を変えろ」と主張する対象に彼女自身は含まれていないから。自分は優れた人間であり、そんな人間が生きづらい世界は間違っている。だから優れていない人間が優れた人間に変わるべきだ、と。
そして雪ノ下雪乃は、比企谷八幡の「自分の弱さを肯定してしまう部分」を否定する。自分の弱さを肯定できるというのは、ある種強さであると思う。それを否定してしまう雪ノ下雪乃は弱いのだろう。優れた人間が生きやすい世界をと言いながらも、自らも完璧ではないわけだ。ここに関しては雪ノ下雪乃の中の矛盾めいたモノを感じる。
また比企谷八幡は、雪ノ下雪乃を自分とどこか似ていると言った。本当にそうだろうか。比企谷八幡は弱さを肯定する強さがある。雪ノ下雪乃にはその強さがない。そのことが決定的に彼と彼女の違いを表しているように思える。
由比ヶ浜結衣は憧れる
「由比ヶ浜さん。あなたさっき才能がないって言ったわね?」
「え。あ、うん」
「その認識を改めなさい。最低限の努力もしない人間に才能がある人を羨む資格はないわ。成功できない人間は成功者が積み上げた努力を想像できないから成功しないのよ」
「で、でもさ、こういうの最近みんなやんないって言うし。……やっぱこういうのって合ってないんだよ、きっと」
「……その周囲に合わせようとするのやめてくれるかしら。ひどく不愉快だわ。自分の不器用さ、無様さ、愚かしさの遠因を他人に求めるなんて恥ずかしくないの?」
「か……」
「かっこいい……」
「建前とか全然い合わないんだ……。なんていうか、そういうのかっこいい……」
「な、何を言っているのかしらこの子……。話聞いてた?私、これでも結構きついことを言ったつもりだったのだけれど」
「ううん!そんなことない!あ、いや確かに言葉は酷かったし、ぶっちゃけ軽く引いたけど……」
「でも、本音って感じがするの。ヒッキーと話してるときも、ひどいことばっかり言い合ってるけど……ちゃんと話してる。あたし、人に合わせてばっかだったから、こういうの初めてで……」
――『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』1巻 P105,L10 - P108,L7 一部省略
由比ヶ浜結衣は自分を周囲に合わせる人間だ。でもそういう自分にどこか違和感を感じていて、本音を言い合える仲に憧れていた。彼女はそれを奉仕部に見つけたのだろう。比企谷八幡の言葉で言えば、自分に嘘を吐いている人間だが、根っこの部分ではそうじゃない自分を望んでいる。雪ノ下雪乃より、由比ヶ浜結衣のほうが、本質的な部分では比企谷八幡に似ているのではないだろうかと、ちょっとだけ思った。
由比ヶ浜結衣は一歩踏み出す
『ヒッキーとかゆきのん見てて思ったんだ。周りに誰も居ないのに、楽しそうで、本音言い合ってお互い合わせてないのに、なんか合ってて……』
『それ見てたら、今まで必死になって人に合わせようとしてたの、間違ってるみたいで……、だってさ、ヒッキーとかぶっちゃけマジヒッキーじゃん。休み時間とか一人で本読んで笑ってて……、キモいけど、楽しそうだし』
『だからね、あたしも無理しないで適当に生きよっかなーとか、……そんな感じ。でも、べつに優美子のことが嫌だってわけじゃないから。だから、これからも仲良く、できる、かな?』
『ふーん。そ。まぁ、いいんじゃない』
『……ごめん、ありがと』
「……なんだ。ちゃんと言えるんじゃない」
――『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』1巻 P147,L10 - P148,L1 一部省略
由比ヶ浜結衣がクラス内グループでおそらく初めて本音を漏らすシーン。まだ言葉は拙くて、取り繕っている風も漂っているけれど、それでも一生懸命に本当の自分を伝えようとしていることがわかる。
優美子は素っ気ない態度だけど、拒絶はしていない。彼女も何か思うところはあるのだろうか。
それから、由比ヶ浜結衣は欲張りだなと思った。今のコミュニティの抜けだして奉仕部というコミュニティに入るのではなく、どちらも欲しいと。やっぱり結構芯は強い子なんだろうなあ。
材木座義輝は正しいオタクである
「だが。だがそれでも嬉しかったのだ。自分が好きで書いたものを誰かに読んでもらえて、感想を言ってもらえるというのはいいものだな。この思いに何と名前をつければいいのか判然とせぬのだが。……読んでもらえるとやっぱり嬉しいよ」
そう言って材木座は笑った。
それは剣豪将軍の笑顔ではなく、材木座義輝の笑顔。
――ああ、そうか。
こいつは中二病ってだけじゃない。もう立派な作家病に罹っているのだ。
書きたいことが、誰かに伝えたいことがあるから書きたい。そして、誰かの心を動かせたならとても嬉しい。だから、何度だって書きたくなる。たとえそれが認められなくても、書き続ける。その状態を作家病というのだろう。
だから俺の答えは決まっていた。
「ああ、読むよ」
読まないわけがない。だって、これは材木座が中二病を突き詰めた結果辿り着いた境地だから。病気扱いされても白眼視されても無視されても笑い者にされても、それでもけっして曲げることなく諦めることなく妄想を形にしようと足掻いた証だから。
「また新作が書けたら持ってくる」
そう言い残して材木座は俺たちに背を向けると、堂々とした足取りで部室を後にした。
閉じられた扉がいやに眩しく見えた。
歪んでいても幼くても間違っていても、それで貫けるならそれはきっと正しい。誰かに否定されたくらいで変えてしまう程度なら、そんなものは夢でもなければ自分でもない。だから、材木座義輝は変わらなくていいのだ。
あの気持ち悪い部分を除けば、な。
――『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』1巻 P181,L3 - P182,L7
自分で書きたいもの、作りたいものがあって、それをアウトプット出来る人は凄いと思う。尊敬する。だから材木座義輝はカッコいいし、正しいし、尊敬に値する。オタクの正しい在り方のひとつだと思う。友達になりたいかと言われたら話はまた別だけど。
材木座義輝はたぶん比企谷八幡よりもぼっちだ。だから、もしかしたら、比企谷八幡より弱い自分を肯定できる強さがあるかも知れない。でもやっぱり、比企谷八幡が主人公でなきゃ、この物語は始まらないよね。
戸塚彩加はヒロインである
かわいい。『可愛い』って書くより『かわいい』って書いたほうがかわいい感あると思う。良いお嫁さんになりそうな子ランキング第1位になる感じですねこれは。
終わり。
ウィザーズコンプレックス 雑記 追加分2
アイリス√の雑記で、アイリスが『流される人』から『主体的・主観的決断をする人』に変化していったみたいな話をしたけど、別にアイリス√に限らず全√でこの変化が観られたような気がした(一葉√に関しては微妙なところあるけど)。
アイリス
「これで蒼さんたちが負けて、責められて、生徒会役員を
辞任するようなことになるのが一番いいのかなって」
「東塔の子たち、ちょっと身勝手かなって思うから……
それで、蒼さんたちが傷つく必要なんてない、って」
(中略)
「私……本気で東棟に敵として立ちはだかりたい」
「蒼さんたちを倒すことで蒼さんたちを救うなら、
それが礼儀だと思うから」
ウィザーズコンプレックス 鳴√
シャリー
「音頭はあなたが取るのよ、アイリス」
アイリス
「う、うん、それじゃあ……」
「みんなで勝とうね!」
ウィザーズコンプレックス 一葉√
アイリス
「バカにしないで!」
鼓膜が震えるほどの怒声に、かけようとした言葉を見失う。
ほのか
「バカに?そんなつもり……ど、どうして……」
アイリス
「勝手に私の心を理解したつもりにならないで!
私を守ろうとしないで!」
「私は自分で決めたの!西塔の生徒会長として、
あ、あなたたちと戦って……勝つって」
ウィザーズコンプレックス ほのか√
鳴√では蒼たちを救うための決断を、一葉√ではみんなで勝つという決断を、ほのか√では西塔生徒会長として戦って勝つという決断をそれぞれしたわけです。
一葉√のこれを主体的決断と言っていいのか少し考えたけど、流されるままのアイリスだったら、「私なんかが音頭取っていいのかな…?」とか言っただろうし、実際に音頭取ったとしても「みんなで勝とうね!」なんて力強く言えたと思えないし、明らかにアイリス自身の意思が篭った発言に観えたから、問題ないと判断しました。
アイリスってどの√でもどこからか圧力受けてて観ていてメチャクチャ胃が痛いんですけど、最後には押し潰されず自分を持つことに成功してる感じがするので強い子だなあって思う。
アイリス強い子、優しい子。
おわり。
ウィザーズコンプレックス 雑記 追加分
スクリーンショット見返してて気付いたこととか書き出していく。
√攻略順がアイリス→鳴→一葉→ほのかだったので、そこら辺の順序とかの関係で読み取れなかった部分とかについて書きます。作中のテキスト引用多め。
アイリス√でのターニャ
ターニャ
「どのみち、ターニャの夢は叶わないってわかったし」
アイリス
「えっ……?」
ターニャ
「苦労せずに簡単に他人を支配できないこと、もうわかったから」
「しょせん、ターニャは現実に負けた敗北者。
だから、どっちに転んでもターニャには関係ない」
「……好きにすれば?」
「ターニャなんかが夢を見たのが間違いだったってこと。
喪女は喪女らしく、また引きこもりに戻るだけ」
ウィザーズコンプレックス アイリス√
鳴√で夢を諦めないと宣言していた力強かったターニャは何処へ行ってしまったんだって思えるシーン。
ターニャがこうなってしまったのは、鳴との関係が深まらなかったからかなあとか思う。で、ここからアイリスが鳴√での鳴と似た役割を果たす。
アイリス
「……終わってないよ。これから始まるんだよ」
「支配とかは無理だけど……でも、もしターニャがこの学園で
やりたいことがあったら、これからしたらいいんだよ」
「ターニャは、生徒会の役員なんだから」
「それで……そのためには、大戦なんてない方がいいと思うの」
「その方が、偏見なく、みんなにターニャのことを見てもらえると思う」
ターニャ
「偏見なく……」
その言葉に、ターニャさんは心を動かされたようだった。
ターニャ
「嘘。人は偏見ばっかり。すぐ見た目で暗いとか言うし……」
「それに、ターニャ、性格悪いし」
アイリス
「そんなことないよ。ターニャは私のために、
誕生日のこと、蒼さんに伝えてくれたよ?」
ターニャ
「あれは借りを返しただけ。ギブアンドテイク」
アイリス
「借り?何のことかよくわからないけど……
悪い人は、きっと借りたものを踏み倒すと思うな」
「ギブアンドテイクって考えてくれる子が、性格悪いわけないよ」
ターニャ
「……ほんと、お人好し」
「………………好きにすれば」
ウィザーズコンプレックス アイリス√
鳴√で鳴がターニャに『魔女の夢であるあんたが、魔女に嫌われるようなことしちゃダメなんだ』って言ったのと似たように、アイリスが『もっと偏見なくターニャを見てもらえるような環境を…』、『ターニャは性格悪い子じゃないよ。私はそういうところ知ってるよ。』って言う。
この言葉でターニャが『やっぱり夢を諦めたくない。』とまで思ったかはわからないけど、少なくとも現実を全て諦めてしまうような悲しい思いは抱いていないと思うし、ターニャは何かしら救われたんだろうなって思う。
鳴√では夢を諦めないターニャが描かれ、アイリス√では夢を諦めてしまうターニャが描かれる。しかしどちらもターニャが現実に絶望するような流れを作らない。彼女の持つ『フィクションは非実在じゃない』って思いを否定しない。非常に良いですね。
一応ここまでで公開。また追加あったら書き足す。もしくは別記事に分ける。
ウィザーズコンプレックス ほのか√ 雑記
『システムを取り巻く環境の破壊と再構築』をする話。
魔法生徒会大戦というシステムそのものが変質したわけではなく、そのシステムを取り巻く環境が時間とともに変質したことにより、歪な現状が形作られた。だから変えるべきはシステムではなく環境だという主張。
システムを破壊しない理由はそれだけじゃなくて、蒼たちの仲間関係は魔法生徒会大戦の中で育まれてきたわけだから、システムを破壊することは今までの蒼たちの関係を否定することに繋がるんだよね。だからシステムは破壊しない。しちゃいけない。
エピローグでは結局大戦のシステムそのものが変わっていたけど、それは環境を変えたことによる結果だから、システムの破壊ではない。大戦を取り巻く環境はそれまでのものとは全く違って優しいものだったしね。
ほのか√やってて思ったのは、人は常に何かしらのシステムに囚われていて、完全に思い通りに動くことなんてできないんだよなーってこと。システムが完全に無くなったら無くなったで、何していいか分からなくなって何もできなくなるんだろうけどね。
人の隣には常にシステムがあって、それを破壊することが不可能な以上、変える対象はそれを取り巻く環境しかない。変えた環境がまた歪になって、それをまた変えて…と無限ループで根本解決ではないかとも思ったけど、ほのか√からは『歪む度にまた変えればいい。僕らは何度でも世界を変えられるんだよ』みたいなポジティブな雰囲気を感じた。
やっぱり世界の在り方なんて認識ひとつでどうとでもなるわけですね。
ウィザコンの雑記でこれが一番雑な気がする。なんか認識改まったら書き直すかも知れん。
あと一葉√はそこまで雑記すること思いつかないので現状書く予定なし。
とりあえずおわり。
ウィザーズコンプレックス 鳴√ 雑記
『フィクションを非実在ではなく実在する異文化として観ること』
『フィクションに夢観る者は卑屈になるべきではない』
鳴√から感じたメッセージ的なものはこのふたつ。
ひとつめに関しては、元長氏が過去にTwitterで発言したソレです。
ソレをターニャが語る。パラレルスピークとかいうハチャメチャにカッコいい方法で語るの。リリックバトル最高ですね。
オタク文化はフィクションを実在たらしめるだけの力がある。しかし、オタク文化に身を置くものたち自身が、フィクションは非実在だと、現実ではないと諦めている。だけどターニャはそんなくそったれな現実を受け入れない。夢(フィクション)を現実にすると力強く宣言する。
フィクションは非実在なんかじゃない。異なる文化として実在しているんだと、生きているんだとそういう話です。
俺自身二次元は二次元、三次元とは違う、理想的な世界だとして、諦め・割り切りの姿勢だったし、結構グサグサささる話だった。
根性ネジ曲がったクソみたいなオタクより、二次元美少女たちのほうがよほど生き生きしてるもんなあ。それを非実在だと割りきって、生き物じゃないってするのは失礼かも知れんですね。
これがひとつめ、『フィクションを非実在ではなく実在する異文化として観ること』。
そんでもってここから鳴の返し。これもまた刺さる。
鳴はターニャを『あたしたちの夢』だと言う。そんな夢であるターニャが、『あたしたち』に嫌われるようなことをしちゃダメだと言う。
夢を持ってるやつが、他人に嫌われるようなことしてたら、夢の価値が落ちる。これ、フィクションを楽しむオタクたちが、一般人に嫌われる(悪印象を与える)ようなことをするな。それは君たちが好きなフィクションそのものを汚すことになるんだぞっていう話ですよね。卑屈になるな、素直になれと。そういうことです。
これがふたつめ、『フィクションに夢観る者は卑屈になるべきではない』。
このふたつをどうにかしないと、フィクションは非実在のままだし(非実在としているのは主にオタクで、むしろ一般人は実在として認めている。だからこそフィクションが児ポ対象になるならないの話が出てくる。)、オタク文化は死んでいくのかもしれないですね。
ウィザーズコンプレックス アイリス√ 雑記
『責任』とか『内側と外側の区別』ってのが頭に浮かんでくるような話。
アイリスも蒼も始めは『流される人』だったのが、話が進むに連れ、『主体的・主観的決断をする人』に変化していった。主観的に決断するということは、客観的な何かに頼らないというわけで、そういう決断の責任っていうのは、決断した人が全て負うことになる。そういうのが、本当の責任だよ、みたいな。
ただ、話読んでると、『決断が先か、責任が先か』みたいなのを感じることはあった。
主観的決断をするから責任を負うことになるのか、責任ある立場だから主観的決断をするべきなのか、的な。
そもそもこの2項は質が違くて同列で比較したりするものじゃないのかも知れん。
ここまで『責任』の話。ここから『内側と外側の区別』の話。
序盤のアイリスは自分のことしか観ていなくて、自分と他人を明確に区別していた。
それが終盤になって他者のことを自分のことのように思うようになった。これが、『内側(自分)と外側(他人)の区別』が曖昧になった(境界がなくなった)モノのひとつ。
んで、魔法生徒会大戦の結果、東塔と西塔の区別が曖昧になった。これも上記と同じそれ。
ホントに感想というより読んでて思ったことを話に即して書き出してるだけですねこれ。
自分が過去にプレイした作品を想起し、関連付けられるという点では面白かったけど、突出してこの√独自の面白さがあったかと言われると、少し物足りなくはあった。
まあそういう感想になってしまうのはこの√の構成のせいではなくて俺が似たような物語を既に知ってしまっているからなのでアイリス√に罪はないです。
以上です。
priori2 3Gでメルストの表示が変になるやつを直した話
priori2でメルスト起動すると文字の縁がザラついてたり、レイヤー周りの表示がなんか変になったりとかで表示周りに色々問題があった。
で、まあメルストするときはサブ端末扱いだしいいかーくらいの感じで長らく放置してたんだけど、気まぐれで本体の開発者向けオプション弄って遊んでたら直ったよっていうお話。
設定→開発者向けオプション→HWオーバーレイを無効 にチェック入れてメルスト起動すれば多分直る。
開発者向けオプションはなんかしないと表示されなかった気がするけど調べればすぐわかると思う。
以上です。